「揺れる」橋、3度目の改修へ ブルックリン・ブリッジ・パーク

 人が歩くと上下に揺れるように設計された、ブルックリン・ブリッジ・パークとスクウィブパークを結ぶ歩行者用の「スクウィブ橋」が建て直される。2013年の開通にかかった建設費に加え、その後2度の閉鎖と修理により、同橋には既に750万ドル(約8億1050万円)が費やされている。ニューヨークタイムズが29日、報じた。
 同橋は450フィート(約137メートル)の木製で、設計はマッカーサー財団の「天才助成金」を受けた著名な橋梁設計士、テッド・ゾリ氏が担当。人が歩くと重力を跳ね返し、上下に弾むようにデザインされていた。
 しかし、弾みが強すぎることと、意図していなかった横揺れが起きたため、ブルックリン・ブリッジ・パーク公社は同橋を閉鎖。また橋に「本質的な欠陥がある」として14年8月、同公社はゾリ氏が勤めるエンジニアリング会社を提訴。同社が195万ドルを支払うことで和解していた。
 振動吸収材の設置など、350万ドルをかけた修理が行われ、同橋は2年半の閉鎖の後、17年4月に再開通。しかし橋に使われていた木材に問題が見つかったため昨年半ばに再度閉鎖された。現在、橋の構造を鋼鉄製にする改修工事中で、コンクリートの橋脚だけが残った状態となっている。
 改修費は650万ドルから700万ドルになるものと推定され、同公社代表のエリック・ランドー氏は新たな橋を建設するより「少し費用を抑えられる」と話す。ただし15年後には大規模なメンテナンスが必要となるといい、更なる出費を強いられることになる。