「利用客や通行人に嫌がらせ」 UWSのホームレス、飲食店の営業妨害

 ニューヨーク市が新型コロナウイルスの感染拡大予防としてマンハッタン区アッパーウエストサイドのホテルを、ホームレス用シェルターとして使用し始めたことで、周辺の飲食店が悪影響を受けている。ニューヨークポストが24日、報じた。
 コロナ禍で、多くの飲食店が屋外営業をしている。しかし、同市が同地区の高級ホテル、ルサーン、ベルクレア、ベルナードの3軒に、薬物依存症のホームレス数百人を移すと、周辺の飲食店経営者からは治安の悪化などの苦情が寄せられている。
 同市とホテルとの契約は10月末までとなっており、市の飲食店が感染予防対策として行なっている歩道や道路を使った屋外営業プログラム「オープンレストランズ」の期限もこれと重なっている。
 ブロードウェーと89丁目にあるイタリア料理店、チボ・エ・ビノでは、ワインのボトルを持ったホームレスの男が、食事をしていた客に近づき、「顔を叩き潰す」と脅かしたと報告されている。また別の日には、食事中の客にホームレスが、わいせつな言葉で罵ったり、唾を吐こうとしていたという。同区コロンバス街と85丁目にあるブラッズ・バーガーズ&BBQの店主は、道路の反対側で野宿するホームレスが、「通行人に脅迫や嫌がらせをし、同店の営業妨害となっている」と話す。客席と道路の間に植木を置くなどして、対処している店もある。同地区の住民コミュニティの広報担当者、リンダ・アレキサンダーさんは「マスクを着けていないホームレスも多いため、感染の懸念も高まっている。安全ではない」と話している。

最新のニュース一覧はこちら

タグ :  ,