鳥取の列車に乗って「鳥鉄駅印」集めよう

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共同通信
「鳥鉄駅印」の駅印(右)と駅印帳=2024年2月

 鳥取県内の駅を巡って、御朱印ならぬ「駅印」を集める企画「鳥鉄駅印」が人気だ。鉄道利用促進のため県が主導し、2021年のスタート以来、ノスタルジックなイラストをあしらった駅印帳は計約1800冊、紙製の駅印は計1万枚超を売り上げた。県の担当者は「駅を見たり車両の音を聞いたり、ゆっくり過ごす一助になれば」と話す。(共同通信=古結健太朗)

 駅印帳は1冊1650円。JRや第三セクターの駅周辺にある観光案内所や道の駅で、乗車券を提示すると購入できる。1駅300円で駅印を受け取り、駅印帳に貼り付けることができる。

 新型コロナウイルス禍による鉄道利用者の減少を受け、県がJR西日本などと共同で開始。伯備線や山陰線など路線や区間ごとに分けた駅印帳を、半年間隔でこれまでに5種類発売した。県内73駅のうち58駅が対象となっている。

 2月には、五つの車両所をデザインした駅印が受け取れる「車両所編」の企画も始まった。

 県観光戦略課によると、県内の鉄道は1902年開業当時の木造駅舎が残るJR山陰線御来屋駅(大山町)や、旧国鉄倉吉線廃線跡(倉吉市)など見どころが多く、全国のファンから人気がある。最近は駅印帳を片手に鉄道で旅する外国人観光客も増えたという。

 県は2024年春、残る15駅とJR米子駅(米子市)が対象の「境線編」の駅印帳販売を計画している。観光戦略課の福田昌弘課長補佐は「県内をくまなく巡って、新たな町の魅力を発見してほしい」と話す。

JR伯備線の10駅の「鳥鉄駅印」と駅印帳=2021年10月