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2018年から19年にかけて、ニューヨーク市警察(NYPD)の3万6000人の全ての制服警官を対象に行われた「潜在的な偏見をなくすためのトレーニング」に、効果がみられたようだ。ウォール・ストリート・ジャーナルが8月30日、報じた。
同トレーニングは、警官とコミュニティとの関係の改善や武力行使の手順、執行、パトロールの仕方、不正行為により起訴された警官に対する懲戒手続きの全面的な見直しを目指したもの。市はフロリダ州に拠点を置く、偏見や差別を減らすためのトレーニングを提供する企業、フェア・アンド・インパーシャル・ポリシングと550万ドル(約5億8223万円)で契約し訓練を行った。NYPDアカデミーで実施され、1日〜1日半かけて警官に偏見を認識させ、それを軽減するためのテクニックが教授された。
犯罪学者のチームにより参加者のアンケートを基に作成された分析によると、警官の70%がトレーニング受講後、潜在的な偏見に対する理解が深まったと答えた。また、3分の2以上が、職務で使用できる新しい戦略とスキルを学んだと答えていたという。
専門家によると、潜在的な偏見とは、特定の集団をステレオタイプに結びつける無意識の慣習と定義されることもあり、人々の認識や行動に大きな影響を与えるものと考えられている。ジョージ・フロイドさん暴行死事件から活発化したブラック・ライブズ・マター運動や抗議活動などで注目を集め、人種と警察に関する議論の重要な論点となっている。

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