血漿の投与治「データ不十分」 緊急許可の米で慎重評価

 【ワシントン共同】米国立衛生研究所(NIH)の専門家委員会は1日、新型コロナウイルス感染症の患者に回復した人の血液成分「血漿」を投与する治療法は、有効性などのデータが不十分で標準的な手段と考えるべきでないとする声明を公表した。
 食品医薬品局(FDA)が8月に入院患者への緊急使用を許可したが、米政府内の別の保健当局が慎重な評価を突き付けた。FDAの許可に当たりトランプ大統領は記者会見で「強力な治療法」と称賛。詳しい根拠は示されず、11月大統領選への政治的アピールとの懸念もあった。
 NIHの委員会は声明で、有益な可能性はあるが、有効性と安全性は不確かとした。

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