発症から入院までの日数に人種の差 NY州、新型コロナウイルス

 週刊医学雑誌「ランセット」に掲載された研究結果によるとニューヨーク州で新型コロナウイルス流行の最盛期に、発症してから治療を受けるまでにかかった日数に、人種的な差があったことがわかった。ゴッサミストが28日、報じた。

 コロンビア大学医療センターの救急医療の医師、マックス・オドンネルさんらが実施した同研究によると、同州では新型コロナウイルスに感染し死亡した黒人およびラテン系の割合が、その他の人種をはるかに上回っていた。

 専門家は当初、これらの人種グループは、大きなリスクにさらされる職種に従事している割合が多いことや高血圧や糖尿病、腎臓病などの広範な慢性疾患をもつ可能性がより高いため、感染後の死亡率が高いと分析していた。しかし、同研究によると、発症してから入院するまでにかかった日数に、顕著な人種的格差があったことが判明した。発症から入院までにかかった日数の中央値は、白人が3日間で、ラテン系およびヒスパニック系が5日間、黒人は7日間で、白人の2倍以上の日数がかかっていた。リモートで診療を受けたが来院を拒まれ病状が悪化し死亡したラテン系の男性や、自分の身なりから治療を拒否されるとためらい救急車を呼ぶのが遅れ死亡したという黒人女性もいた。同医師によると、発症してから治療を始めるまでの時間が長くなるほど、悪い結果をもたらすことが、別の研究により明らかになっているという。

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