NY州知事「医療崩壊の悪夢」を懸念 州全域でロックダウンの可能性も

 ニューヨーク州のクオモ知事は11月30日、マンハッタン市内で記者会見を行い、新型コロナウイルスの第2波による医療崩壊に対する懸念を表明した。ニューヨークタイムズが同日、報じた。

  現在、新型コロナウイルス感染による1日の入院患者は3500人超。この5月以来、最多となっている。クオモ知事は「医療崩壊の悪夢を繰り返すことはできない」と発言。従来注目していた陽性率から、病床の逼迫状態に重きを置くとし、入院率や空きベッド数をモニターしていく考えを明らかにした。逼迫状態が悪化すれば、州内全域を対象とする都市封鎖(ロックダウン)も辞さない考えだ。さらに、「感謝祭後に予想されるコロナ患者急増はこれからだ」と指摘。医療機関に対してベッド数を50%増やしたり、引退した医師や看護師に連絡したりして、最悪の事態に備えるよう要請した。患者の病院間移送や、この春実施した仮設病棟の設営も視野に入れる。

 コロナ禍による死者数も11月には1000人近くに上り、6月以来最多。第2波は州内全域に広がっている。クオモ知事は同州西部のエリー郡の医療機関に対し、不要不急の手術禁止を命令。「全域で医療機関は手一杯」として、この春のような手薄の地域からの医師や看護師の援軍派遣は期待できないとの考えも明らかにしている。

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