アメリカ妊活便り 第3回 妊活アセスメントのすすめ

 

ニューヨークの不妊治療クリニックGFGの
アメリカ妊活便り


第3回 妊活アセスメントのすすめ

PDF版はこちらから

 

 不妊かも?と感じた時、あなたはどうしますか。

 6組に1組が不妊と言われる現代、手軽にセルフチェックができる機会も増えた。「35歳以上」「生理不順」「BMIが◯以上/以下」などに該当しないから大丈夫、と安心していないだろうか。身体の状態は十人十色。セルフチェックでは計れないことも多い。

 

不妊を計る4つのポイント
 不妊か否かを計る「妊活アセスメント」は、医師の問診に始まり、その所見に応じて必要な検査が個々にカスタマイズされる。ポイントは主に4つ。①女性の年齢、②男性の精子の状態、③排卵の有無とそのタイミング、④卵管が開いているか。これら全てに問題なければ自然妊娠できるだろう。しかし、一つでも不審点があった場合、そこを対処しなければ自然妊娠が難しいこともある。

対処すれば妊娠は可能
 例えば、生理周期が長い人は、排卵障害が疑われる。生理周期が長い=排卵に時間が掛かっていることを示し、通常の28日周期の人に比べ妊娠のチャンスは少ない。その際は、卵胞の成長を促す薬や自己注射で排卵を促進。程度によっては、鍼やお灸などの代替医療で改善が見られることもある。

 精子検査の結果が正常値以下だったとしても、生活習慣の改善やサプリ服用などで改善の余地は十分にあるし、人工授精や体外受精を利用することにより妊娠は可能。卵管が開いていない、もしくは卵管にダメージが見られる場合、自然妊娠は難しいが、一つの卵管が正常であれば可能性はゼロではないし、体外受精によって妊娠は十分可能となる。

AMH値と卵子の質
 妊活アセスメントでは、卵巣の予備能を知るAMH値やその他のホルモン値検査、ビタミンレベルや感染症の有無を調べる血液検査なども行うが、中でもAMH値は今後の妊娠において大きな目安となる。

 一般的に、AMH値が高いほど妊娠の確率も高くなるわけだが、値が低いからといって妊娠できないわけではない。その値はあくまでも卵子数の目安であって、それらが良質な卵子とは限らない。卵子の質は年齢に比例し、卵子に染色体異常があったり、質が良くなければ妊娠は難しい。体外受精などで妊娠は望めるが、これが「妊活はお早めに」と言われる所以なのである。


 子宮筋腫や子宮内膜症、子宮内膜炎なども妊活の妨げに。生理痛や性交痛などがある場合は早めのチェックが必要である。不妊を疑った時すぐに不妊治療クリニックを訪れることも大切だが、将来妊娠・出産を望むのであれば、少し早めに専門家の元で自分の妊孕力(妊娠する力)を知ることも、自分や家族の未来を左右するキーとなるだろう。

115 E.57th St, Suite 420-430, New York, NY 10022
https://globalfertility.net/
Tel 917-940-2703(日本語デスク)
Email: tomoko@globalfertility.net

 

 

タグ :