第9回 ニューヨーク在住トラベルプランナーの NYたびコラム 〜a chill out day in NYC〜  今年の秋冬は耳福と眼福のご褒美を


第9回 ニューヨーク在住トラベルプランナーの NYたびコラム
〜a chill out day in NYC〜

今年の秋冬は耳福と眼福のご褒美を

 

音楽の殿堂カーネギーホール、今年の2023-2024シーズンも無事に幕を開けました。毎年どこの楽団がオープニングナイトガラを務めるのかが話題になります。ウィーンフィルやベルリンフィルなど名だたるヨーロッパの楽団が名を連ねる事が多いこのガラ。今年はアメリカ5大オーケストラ「BIG FIVE」と呼ばれる名門シカゴ交響楽団でした。指揮者はあのリッカルド・ムーティ、最初の演目がチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲でした。これはクラッシックファンなら垂涎もののセット。観光客も戻ってきて活気あふれるニューヨークの街にふさわしい、豪華なラインナップがシーズン中も続きます。

カーネギーホールには、メインホールのスターンオーディトリウムの他にも、個人や団体のリサイタルが開けたりする中小ホールが2か所あり、今シーズンが終了するのは来年の7月。それまでほぼ毎日のようにコンサートが催されているので気軽に楽しむ事が出来ます。ただし、人気の演者の演目は早くに売り切れてしまいますので、お早目にチケットをお買い求められることをお奨めします。

今年の目玉のお一人は、世界的ピアニストの内田光子さん。3月からのご登場なので、今ならまだチケットも購入可能です。以前、小澤征爾さんと内田さんの共演で演奏されたブラームスの交響曲第一番を聴きに行ったのですが、音のうねりに圧倒されて椅子に押し込まれたような感覚を味わった事を、昨日のように覚えています。冬の夜長、音楽の殿堂に足を運んで耳福を味わってみられてはいかがでしょうか。

 

Photo by MADOKA

次にご紹介致しますのは、グランドセントラル駅からメトロノース鉄道のハドソンライン1本で行ける、コールドスプリングへの電車旅での紅葉狩り。ニューヨーク南部の紅葉は割とゆっくりと訪れる事が多く、10月下旬から11月初旬まで楽しめます。(実際の状況はその年の公式の紅葉予想をご参照下さい)

紅葉時期の週末にグランドセントラルから列車に乗る際には、30分ほど早めにホームに到着されて並ばれる事をお奨めします。自由席になりますので、是非往路は進行方向に向かって左側のお席を確保しましょう。ハドソン川の対岸に見える見事な紅葉を楽しめる旅となります。

コールドスプリングはとても小さな街です。メインストリート沿いに可愛いカフェ、ファイヤーキングなどを扱うアンティークショップもあれば、珍しい味のビネガー屋を置くオリーブオイル店The Blue Olive(木~日オープン)もあり、目も舌も楽しませてもらえます。ピーチやピンクグレープフルーツビネガーはサラダやモッツァレラチーズにとても良く合いました。奥にある可愛い教会まで足を運べばほぼ終点。ちょうど日帰りの小旅行にピッタリです。紅葉時期のお天気のいい週末は、復路は特に混んでいることも考えられますので、疲れすぎる前に電車で帰路につきましょう。普段疲れた目に、電車旅で眼福のひと時を過ごしてみませんか。

Photo by MADOKA

取材・文/MADOKA
日本発の国内・海外添乗員としての経験を経て、ニューヨークでアウトバウンド、インバウンドの両面から旅行業界に携わる。現在はVIPアテンドを務めながら、グループ専門のB2Bランドオペレーターのニューヨーク支店長として、企画から手配にいたるまで幅広い業務を行っている。大好きなニューヨークを、是非皆さんにも楽しく味わって頂きたい♪

タグ :