京アニ放火事件で青葉被告も控訴

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共同通信
青葉真司被告

 36人が死亡、32人が重軽傷を負った2019年7月の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人罪などに問われた青葉真司被告(45)は9日までに、京都地裁が1月25日に言い渡した死刑判決を不服として控訴した。7日付。地裁が明らかにした。弁護人が1月26日に既に控訴していた。

 青葉被告は死刑判決後に大阪拘置所で事件の遺族と面会。自分の考えが精神鑑定医から妄想と判断されたと不満を示し、控訴について「自分としても発信したい」などと話していた。

 判決によると、19年7月18日午前10時半ごろ、社員ら70人がいた京アニ第1スタジオに侵入し、社員やその周辺にガソリンを浴びせかけ放火。36人を殺害し、32人に重軽傷を負わせた。

 一審では事実関係に争いはなく、被告の刑事責任能力の有無や程度が最大の争点となったが、地裁は被告に完全責任能力があったと認定。「36人の命を奪った罪の責任は極めて重い」と指摘し、求刑通り死刑を言い渡した。