地下鉄の屋根に乗り、サーフィンの真似事をする「地下鉄サーフィン」で死亡する若者が後を絶たない。ニューヨーク市教育局(DOE)は、この危険行為防止キャンペーンを教育現場で開始した。チョークビートが10月31日、伝えた。

市内では今年6人が地下鉄サーフィンで死亡している。最年少は11歳だ。昨年は1年間で5人だった。ニューヨーク市警察(NYPD)はドローンを利用するなど取り締まりを強化。逮捕者は9歳児を含む164人で46%も増えている。そのうち40人は常習犯だ。市はTikTokなどの協力を得て、地下鉄サーフィンのビデオをSNSから削除している。
地下鉄サーフィンが頻発するのは地下鉄7番、J、M、Zなどの路線。DOEは沿線の60校を中心にマンハッタン内の美術高校生が作成した「Ride Inside, Stay Alive(車内に乗って、生き続けよう)」と訴えるポスターを掲示。生徒1300を対象にしたNYPDによる説明会も実施した。DOEのアビレス-ラモス局長は「生徒同士のメッセージを強化し、地下鉄サーフィンをピアプレシャーでやめさせたい」と説明している。
ただ教育専門家の間では不十分とする声もある。市内の学校でメンタルヘルス関連サービスを提供する「カウンセリング・イン・スクール」のエグゼクティブディレクター、ケビン・ダヒル-フーチェルさんは「ノーと言うだけではなく、何がイエスなのかを示す必要がある」と指摘。スリルを求めてリスクのある行為に走る若者を、別のエキサイティングな行為に導くことが必要だとしている。ダヒル-フーチェルさんはNYPDの関与にも「抵抗のレベルが高まるだけ」と反対する。強制的なカウンセリングは効果が薄い。「教育的なプログラムを開発する必要がある」と考えている。
編集部のつぶやき「TikTokの怖さ」
地下鉄サーフィン以外に問題化しているのが Blackout Challenge。気絶するまで息を止めるゲームで、一時はおさまったのに、TikTok のせいで復活。2021〜22年の1年半で、12歳以下で15人、13、14歳で5人が命を落としている。子どもが赤い目をしていたり、首を絞めたようなあざがあったりしたら、保護者は要注意!(K .T.)
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