日本酒 × ノン・ジャパニーズ料理に秘めた可能性 ブルックリンの人気酒バーで「異色のペアリング」イベント

日本酒バーBrooklyn Kuraに併設する「Sake Studies Center」で行われたペアリングイベントの様子
ブルックリンの人気日本酒バーBrooklyn Kuraに併設される「Sake Studies Center(酒 教育センター)」にて、先日ペアリングイベントが開催された。“日本食が一切出てこない” という、トレンドを生み出す街・ニューヨークらしい内容で、盛況のうちに幕を閉じた。

同センターは、日本酒入門クラスやサーバーを目指すためのコース、さまざまなペアリング体験などを通して、日本酒への理解を深めるための教育施設。ディレクターのティモシー・サリバン(Timothy Sullivan)さんは、「酒サムライ」の称号も持つ日本酒のプロ。16年以上の日本酒経験を活かし、アメリカでの日本酒普及活動に従事している。

今回は、そんなティモシーさんを中心に、インポーターや飲食関係者などを招いたペアリング「SAKE FOR WINE SOMMES」が開催され、「通常だとワインと合わせるような食材のみにフォーカスし、日本酒が秘める適応力やメリットを惜しみなく披露しました」とティモシーさん。

チーズが効いたシーザーサラダには、福島県の「会津士魂」、山椒クリームソースがアクセントのビーフステーキには石川県の「天狗舞」、デザートのチョコレートタルトには岩手県の「南部美人」が合わせられるなど、従来の「酒のアテ」には当てはまらない料理が次々に登場し、参加者からは「日本酒の楽しみ方新たな正解が見えたような気がする。おいしい」と、純粋な声が聞こえてきた。



ティモシーさんは「この教育施設の一つの目的は、酒をグローバルな飲み物にすること。そのためにこのような機会を設けて、日本食じゃないレストランやワインソムリエにもアプローチをかける。最近ではハイエンドなレストランも日本酒に興味を持ってきてくれるようになったので、今回のイベントがさらに酒文化を広げる助けになっていたらうれしい」と、イベントを振りかえる。

今後も日本酒の新たな可能性を探っていくべく、テイスティングイベントをシリーズ化して行なっていくという。
取材・文・写真/ナガタミユ
Sake Studies Center at Brooklyn Kura
住所
34 34th St, Brooklyn, NY 11232
公式サイト
https://www.sakestudiescenter.com/
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