エリカ・セルレスさんとサシャ・タラニさんの2023年3月の最初のデートは、彼女たちの故郷であるサンフランシスコの書店、ブックスミスだった。そのわずか2年足らず後、マンハッタンのロックフェラーセンターにあるマクナルティー・ジャクソン・ブックスでセルレスさんはタラニさんにプロポーズをした。同書店は、タラニさんがニューヨークに住んでいた頃よく通っていた場所の一つだったからだ。「私たちが一緒に歴史を書き始めるのに、この場所は完璧だった。過去の物語に囲まれながら、自分たちの新しい章へと踏み出すことは、とても意味のあることだから」とセルレスさんは話す。全米各地で今、書店や本をプロポーズや結婚式に組み込むことが静かなトレンドになっている。17日付けのニューヨークタイムズがレポートした。

パブリッシャーズウィークリーの寄稿編集者であるジュディス・ローゼンさんは2月に出版した著書「Bookstore Romance: Love Speaks Volumes」の中で、書店で結婚したり婚約したりした24組のカップルを紹介している。「書店自体が再興の波に乗っています」とローゼンさん。昨年5月、独立系書店を支援する全米的業界団体、アメリカ書店協会は、前年度比11%の会員増加を報告。ローゼンさんは、自宅と職場以外の人々をつなげる“第三の場所”だった書店がパンデミック後、勢いを盛り返し、さらに自分自身の書店を持つ夢を追う人々も増えたと指摘する。
ニューヨークを拠点とするイベント会社の創設者、リー・ラムジーさんは書店は結婚式にパーソナルな趣きを加えたい人にとって理想的な場所で、人気はさらに高まると予想する。既存の装飾が豊富で、ロケーションに優れているのも利点だ。非営利団体ハウジングワークス(Housing Works)が運営する書店(ソーホー)では、年間30〜40件のプライベートイベントを有料で主催。そのうちの大部分が結婚式だ。最大150人のゲストを招待でき、数時間程度の小さな式を挙げることも、リハーサルディナーやウェルカムパーティーを開催することも可能。ブルックリンとカリフォルニア州カルバーシティーに店舗を構えるロマンス小説専門店リップドボディース(The Ripped Bodice)は、平均2000ドルで店内での結婚式や婚約式を多数開催している。ゲストに配られる記念品はもちろん、本。伝統的な「引き出物」に代わるものとして人気だそうだ。
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