ニューヨークでの生活では驚きが「スタンダート」と化している。筆者は28歳、この夏憧れのニューヨークにやって来た新参者だ。日本(神戸)で人生の大半を過ごしたせいか、いちいちビックリするようなことが毎日のように起こるので、文化の違いやカオスな出来事を中心にポップにつづっていくことにした。
〜 スワイプしてルームメイト探し?〜
ニューヨークに来てまず初めに驚いたことは、ルームメイト(家)探し。家賃がバカ高いこの街ではルームシェアをすることが主流で、若い世代だけでなく50代、60代になってもシェアハウスに住んでいる大人の方も普通にいる。日本では平均家賃8〜12万くらいで、割と綺麗なアパートを独り占めできるが、ニューヨークではシェアハウスの1室をゲットするのに相場が900〜1500ドル、日本円にすると約14〜約23万円くらいかかる(笑)。

数字にするとなかなかパンチが効いているが、この1室をゲットして、快適な生活を勝ち取るまでもいばらの道なのだ。まずニューヨークに引っ越すとなり、家を探し始めたとき、ぶち当たったのが「探し方」。ネットやこちらに長く住む友人に聞くと、「知り合いのつてか、こんなサイトをみんな使っているよ」と教えてもらった。
その中にはいくつか日本人が運営するコミュニティ掲示板、そして10万人以上のニューヨーカーが登録しているFacebook内の家探しグループがあったり、いくつかの不動産サイトも。そして驚きだったのが「Roomi」というアプリ。アプリをダウンロードするや、希望の条件、そして顔写真(!)を登録し、いざ使い始めると・・・それはまさにマッチングアプリのようなのだ。
家の写真よりも先にずらりと並ぶ人の顔。まずはそれらをスワイプしていく。好みの顔を選択したらようやく2枚目に詳細が載っている。おいおいおい・・・私は部屋を探しているんだよ。当時の筆者には(今でもだが)ニューヨークで人の顔をベースに部屋を決める勇気がなかったので、すぐにそのアプリは削除したが、そのアプリでスワイプしていたとき、軽い絶望を感じたのを覚えている「ニューヨークでの家探し、ハードモードすぎる!!」。
その後無事にコミュニティ掲示板で見つけたシェアハウスの1室をゲットし、中国人オーナー家族が地下に住む家に住み始めたのだが、そのエピソードはまた後日。
筆者のプロフィール

ナガタミユ(Miyu Nagata)エディター/ダンサー
兵庫県出身の27歳。幼少期に観た「コーラスライン」をきっかけに舞台芸術の世界にどっぷりハマって以来、20年以上踊り続けている。また、日本の出版社で編集者として活躍したのち「書いて、踊る編集者」としてさらなる飛躍を遂げるため、2024年8月から拠点をニューヨークに移す。
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