ニューヨークでの生活では驚きが「スタンダート」と化している。筆者は27歳、この夏憧れのニューヨークにやって来た新参者だ。日本(神戸)で人生の大半を過ごしたせいか、いちいちビックリするようなことが毎日のように起こるので、文化の違いやカオスな出来事を中心にポップにつづっていくことにした。
〜 完全に異なるデート文化 〜
ニューヨークに移り住んで7カ月、最近気づいた日本での生活との大きな違いがある。それは「3回ルール」だ。日本では、気になる相手ができて、デートに出かけ、恋人関係になるまで「おおよそ3回」という暗黙のルールがある。誰が決めたのか、いつから言われているのかは分からないが、このルールのおかげで日本のデーティングカルチャーは割と白黒つけやすいように思う。

「次デート何回目なん?」「3回目やねん」「え〜そろそろ来るんちゃう?」こんな会話をしたことがある人は、多分きっと沢山いるだろう。
だがアメリカにはこの3回ルールなど、一切存在しない。完結に言うと、付き合うまでが長すぎる。一度アメリカ人の友人にこの話したことがあった。すると「え、3回??? この街じゃ3カ月でも短いくらいだよ。人によれば6カ月、1年と長いこともある。ニューヨークにはとにかくいろんな人がいるし、選択肢も多い。みんな『Want more』って思っているんゃないかな」との返事が。
日本だとたった3回で済むことが、こちらじゃ3カ月かかる。その期間を「デーティング期間」と呼ぶのだが、大半の場合そのデーティング期間は、ただ1人の相手だけでなく、同時に複数人とデートしながらベストマッチを探していくことが多い。いやいやハードすぎやん!私は何度か叫びそうになったことがある。
日本人の性格は “きっちり” しているから、上下関係や建前など、人間関係ではいろいろと気を遣わなければいけないけれど、デートだけはなぜか「3回」という潔さがある。それに比べて、他人にそこまで干渉せず、細かいことは気にしないアメリカ在住者たちは、じっくり何カ月もかけて相手を見極めようとする。なんだか面白いな。
著者のプロフィール

ナガタミユ(Miyu Nagata)エディター/ダンサー
兵庫県出身の27歳。幼少期に観た「コーラスライン」をきっかけに舞台芸術の世界にどっぷりハマって以来、20年以上踊り続けている。また、日本の出版社で編集者として活躍したのち「書いて、踊る編集者」としてさらなる飛躍を遂げるため、2024年8月から拠点をニューヨークに移す。
過去のエピソード
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