NYの歴史的な美術館に「初のカフェ」がオープン、展示を模したフードやカクテルも

NYの歴史的美術館「フリック・コレクション」に新たにオープンするカフェ Westmorlandm the new cafe at The Frick Collection(photo: Willam jess Laird)
ニューヨークの歴史的美術館「フリック・コレクション」に、開館以来初となるカフェ「Westmorland(ウエストモーランド)」が6月6日に誕生する。

カフェは、フリック邸のかつての私有鉄道車両から着想を得た設計で、アールデコとビクトリア様式が融合する独特の空間を創出。建築はセルドルフ・アーキテクツ(Selldorf Architects)、インテリアはブライアン・オサリヴァン・スタジオ(Bryan O’Sullivan Studio)が担当し、美術館のクラシックな世界観と調和する高級感ある雰囲気に仕上がった。

カフェは全部で約60席。美術館の通常開館時間中に利用可能で、美術館のチケットがなくても入場できる。食事はテーブルサービス形式で、軽食から本格的な料理まで揃い、季節の食材を使ったサラダや前菜、スープ、パスタなどのアメリカンメニューを中心に構成。ドリンクには、フリック・コレクション所蔵作品や邸宅の歴史からインスピレーションを得たカクテルやティードリンクも揃う。
料理監修はニューヨークを拠点とする高級ケータリング会社・USEの副社長でシェフのニコラス・ミセンティ(Nicholas Misenti)。創業家のレシピを再解釈し、例えば「アデレードの果実タルト」など、館内展示との連動を意識したメニューがスタンバイ。ワインやクラフトビール、ノンアルコールのカクテルも常時用意され、アート鑑賞後の余韻を五感で楽しめる構成となっている。

ちなみにカフェ名の「Westmorland」は、創設者ヘンリー・クレイ・フリック家の私有鉄道車両「Westmorland Pullman Car」に由来。この列車は1911年に製造され、ニューヨークと別荘を往復するために使用されていた。車内には食堂や応接室、展望ラウンジが備えられ、家族とゲストのための食事が振る舞われていたという。
今回のカフェでは、こうした旅と社交の歴史が空間全体に込められており、フリック家の美意識を現代に再現したとも言える。観光地化が進むニューヨークにおいても、静謐で落ち着いたこの空間は、他に類を見ない美術館体験の一部として注目を集めそうだ。
Westmorland
住所
1 East 70th Street
営業時間
水~日曜:10:00-18:00
月・火曜日:休館
※ 美術館の開館時間に準ずる
公式サイト
https://www.frick.org
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