2025年7月2日 COMMUNITY 教育レポート

教員研修で教育力の向上を図る NJ補習授業校

ニュージャージー補習授業校(小田切利幸校長 ニュージャージー州パラマス)では、学校行事や日々の授業に加え、教員の資質向上にも積極的に取り組んでいる。特に教員研修に力を入れており、年に2度、文部科学省から派遣された管理職による実践的な研修会を放課後の時間を使って開催している。

他のグループの発表にも熱心に耳を傾ける参加者たち

今年度最初の研修会では、渡邉肇教頭が「私の考えるグランドデザイン」と題した講話を行い、学校全体の教育活動を向上させるためのさまざまな工夫を紹介した。講話後には、5つのグループに分かれて検討会を行い、意見交換をした。教員からは、「他学年の先生たちと教育の考え方や授業の工夫について話し合うことで、大いに学びがあった」などと前向きな声が聞かれた。

また、各担任は年に一度、管理職や他クラス・他学年の教員による「授業研修」を受けている。事後研修では、当日の授業で良かった点や改善点について意見を述べ合い、より良い授業づくりに向けた意見交換も行っている。新人教員ならではの新鮮なアイデアやグループ活動の工夫、ベテラン教員による落ち着いた机間指導や的確な声がけなど、それぞれの教員が持つ個性と経験が光る授業を、他の教員が直接見て学ぶ機会は非常に貴重である。普段の業務ではなかなか知ることができない同僚の授業スタイルや教育観に触れることで、新たな発見や気づきを得られ、自らの授業改善への意欲や視野の広がりにもつながっている。

これからも、生徒一人一人の成長を支えると同時に、教員自身も学びを深め、専門性を高めることで、学校全体としての教育力がより一層向上していくことが期待される。ニュージャージー補習授業校では、「教える者が学び続ける」姿勢を大切にしながら、地域社会と連携しつつ、質の高い教育を提供し続けていく。(情報・写真提供:ニュージャージー補習授業校)

指導をしながら教員の成長を見守る管理職(手前)
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