世界約140カ国で販売されている「ペプシコーラ」。日本でもニューヨークでも、ブルーのボディに赤×白×黒のロゴという変わらぬパッケージで出回っているが、実はニューヨークで販売されているパッケージには、地域限定の「デザイン」が施されているのをご存知だろうか?

ある日、何気なくデリ(食料品店)で買ったペプシを飲んでいた時に気がついた。なんだこの「NEW YORK」ロゴは? あまりにも馴染んでいたので、それまで意識したことはなかったが、思い返せばニューヨークに並んでいる缶のペプシには必ずこのロゴが入っている。
◆ 製造と流通は「地元のカンパニー」が担当
気になったので調べてみると、どうやらこれはニューヨークエリア限定で、日本では手に入らないデザイン。ペプシの商品には製造・流通において各地域にボトラー(瓶詰め業者)が存在し、ニューヨークでは「ペプシコーラ・ボトリング・カンパニー・オブ・ニューヨーク(Pepsi‑Cola Bottling Company of New York)」が担当している。

同社は1957年に設立された会社で、ニューヨーク市内、ロングアイランドとウエストチェスターに製造・配送拠点を置きながら、地域に根ざした運営をモットーに家族経営を行っており、彼らのウェブサイトには「ペプシコーラ・ボトリング・カンパニー・オブ・ニューヨークは地元で所有、運営されており、ペプシコーラブランドを皆さまのご家庭にお届けできることを誇りに思っています」と記されている。
そんな同社がボトリングを手がける缶に印字された「NEW YORK」ロゴ、彼らの溢れんばかりの地元愛の象徴なのだ。そしてニューヨーク在住の人なら一度は訪れたことがあるかもしれないが、クイーンズには大きなペプシコーラの看板があり、フォトスポットにもなっている。

同看板は、ペプシの販売を担う「ペプシコ(PepsiCo)」が設置した看板で、過去には「Pepsi. It’s a New York Thing.(ペプシはニューヨークのものだよ)」といった、これまたニューヨーク愛に溢れるプロジェクトも実施。 何気なく世界中で飲めるペプシかと思いきや、この街の住人から熱烈に支持されるドリンクだったのだ。
◆ 「味」も違うの知ってた?
ちなみに、日本とアメリカのペプシは原材料が異なり、日本では甘味の一部に果糖ぶどう糖液糖が使用されているのに対し、アメリカ産には高果糖コーンシロップが使用されている。後者の方が粘性があり、甘みが重いとされており、日本のものに比べてダイレクトな甘さが感じられるのが特徴となっている(アメリカ国内でも製造工場の水質や炭酸強度によって「エリアごとに味が微妙に違う」と言われることも)。
ニューヨークから日本への手土産に迷った際、「ペプシコーラ」という選択肢もあってもいいのかもしれない。

文・写真/ナガタミユ
RECOMMENDED
-

客室乗務員が教える「本当に快適な座席」とは? プロが選ぶベストシートの理由
-

NYの「1日の生活費」が桁違い、普通に過ごして7万円…ローカル住人が検証
-

ベテラン客室乗務員が教える「機内での迷惑行為」、食事サービス中のヘッドホンにも注意?
-

パスポートは必ず手元に、飛行機の旅で「意外と多い落とし穴」をチェック
-

日本帰省マストバイ!NY在住者が選んだ「食品土産まとめ」、ご当地&調味料が人気
-

機内配布のブランケットは不衛生かも…キレイなものとの「見分け方」は? 客室乗務員はマイ毛布持参をおすすめ
-

白づくめの4000人がNYに集結、世界を席巻する「謎のピクニック」を知ってる?
-

長距離フライト、いつトイレに行くのがベスト? 客室乗務員がすすめる最適なタイミング
-

機内Wi-Fiが最も速い航空会社はどこ? 1位は「ハワイアン航空」、JALとANAは?
-

「安い日本」はもう終わり? 外国人観光客に迫る値上げラッシュ、テーマパークや富士山まで









