皆さん、一週間おつかれさまでした。今週からUSオープンが始まりましたね。USオープンが始まると、夏休みの終わりとともに、いよいよNYも秋が来るなと感じます。

今回は、USオープンに車いすテニスが導入されてから20周年をむかえること(ちなみに、4大大会で最初に導入したのは、オーストラリア)、現在UNIQLO Wheelchair Tennis Tour Rankings世界トップの小田凱人選手の史上初の男子10代での「生涯ゴールデンスラム」がかかっていることも注目ですよね。 (ちなみに、ユニクロには6人のGlobal Brand Ambassadorsがおり、そのうちテニスが4人で、国枝慎吾さんとGordon Reid選手の二人が車いすテニス選手ですもんね。ニューヨーク5番街には、みなさんのサインが飾られています)。
そんななか、昨日土曜日はセントラルパークで行われたピックルボールの大会に行ってきました。ピックルボールは、最近とても人気があり、地元のテニスコートもどんどんピックルボール勢に占領されてきている状況なので、“敵情視察”をと思いまして。
ピックルボールとは?
ピックルボール(Pickleball)は1965年ワシントン州で誕生(「Pickleball」の名称は、考案者の犬「Pickles」に由来するという逸話も)、1970年代には専用コートが整備され始め、1984年には全米ピックルボール協会(USAPA)が設立。ピックルボールの「誰でも楽しめる手柄さ(シンプル、コートも小さい)」や「ソーシャルな要素(コートが小さく、コミュニケーションがとりやすい)」などからシニア層のレクリエーション・スポーツとして、競技人口が徐々に拡大。そして、コロナ・パンデミックの際に、屋外かつ距離をとりながら楽しめるスポーツとして注目を集め、そこに、トム・ブレイディやレブロン・ジェームズといった超大物スポーツ選手が続々とオーナーとして“ピックルボール業界”に参画したことで、一気に拡大しました。今では、「アメリカで最も急成長しているスポーツ」と呼ばれるほど人気が拡大しており、数百万人規模の愛好者がいるようです。


大会場所は、セントラルパークの冬季スケートリンク場
大会は、セントラルパークの冬場スケートリンクの場所(Wollman Rink:夏場は、Pickleball場。活用がうまいですね)に観客席を設けて行われていました。TVも入り(と言っても、Pickleball TVですけどね。)、プロのモデレーター(盛り上げ役)までいるあたりは、さすがだと思いました。また、観客が数百人ぐらい(満員:普通に購入すると、チケットも数万円しますしね)だったので、コートにも近く、チームと観客の一体感を感じられたのも非常によかったです。
試合自体も、非常に接戦で、最後の最後まで手に汗握る展開(ほんまに暑かったというのもありましたが・・・)となり、とても楽しかったです。
ピックルボールのビジネス化に向けた驚異的な速度
やはり、一般の企業運営でもそうですが、アメリカの場合、ビジネス化をすると決めたあとの規模とスピードがすごいですよね。上記のように、60年前に生まれて一部で親しまれていたスポーツが、2021年にプロリーグ(MLP)が8チームででき、翌22年は有名スポーツ選手などを巻き込んでターニングポイントを迎え、翌23年には全米トーナメント開始およびテニス・チャンネルを通じた専門TV局の開始、24年にはチームも24に拡大ですもんね。この拡大を支えるあらゆるリソースがすごいですね。
また、ピックルボール自体は、テニスや卓球、バトミントンに比べて非常に“手軽”に取り込めるスポーツであり、歳をとってそれらのスポーツをしづらくなった人たちや、新たにスポーツを始める人たちといったは幅広い年代層に、運動の機会、また自己表現の機会を提供したのだと思います。やはり、このピックルボールの急速な発展とビジネスとしての成長を見ていても、改めてアメリカの人々の多様性を表現する場と新規事業の立ち上げ速度というのを見たような気がします。

マンハッタンがみながらというのもいいですよね。
一緒にいった子供たちもピックルボールをしてみたいと言っていますし、私もテニスの合間にピックルボールも試してみようかと思いました。いよいよ8月も残すところ一週間ですね。今日も非常にいい天気のようですし、残り少ない夏休みをお楽しみください。
代表 武田 秀俊
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