アップルのティム・クックやペプシコのインドラ・ヌーイは、厳しい朝のルーティンを自慢している。しかしアマゾン創業者のジェフ・ベゾスは、一日の最初の数時間を、のんびり過ごすことに充てていることで有名だ。起業家のためのビジネス情報サイト、インク(Inc.)が3日、新しい神経科学に裏付けられたベゾスの朝習慣について伝えている。

朝はスマホもパソコンもなし
ベゾスは2018年、ワシントン経済クラブでの講演で、朝は新聞を読み、コーヒーを飲み、家族と朝食を食べ、 スマートフォンを見ないと明かした。彼は「スマホを使わないゆっくりとした朝」が一日を通してエネルギーレベルと意思決定能力を高めると断言。最近のピープル誌のインタビューで、ベゾスのパートナーであるローレン・サンチェスも、ベゾスが今もゆったりした朝を貫いていることを認め、「私たちはスマホを見ません。それがルールの一つです」と付け加えた。
最新の神経科学は、この主張に一理あることを示唆している。オンライン時間を減らした朝は、より賢く健康的な一日につながる。新たな研究は、より多くの人がベゾスの「1時間ルール」を真似すべきだと強く示唆している。
スクリーンを見過ぎると脳は退化する
スタンフォード大学ライフスタイル医学プログラムのマリズ・レフラー氏は同プログラムのブログに、「ある朝、1 時間だけベッドでスマートフォンをスクロールしただけなら悪影響はごくわずかだろう。しかしそれが習慣となると、悪影響をもたらす可能性がある」と書いている。ブログでは、スクリーンの前で過ごす時間が長すぎるとどうなるかについて、神経科学の分野における、かなり恐ろしい最近の研究結果の数々をまとめている。
1)成人のスクリーン使用時間の増加が学習能力、記憶力、精神衛生に悪影響を及ぼす可能性がある
2)1日5時間以上テレビを視聴する成人は、認知症やパーキンソン病などの脳関連疾患を発症するリスクが高まることが明らかに
3)仕事以外の時間に1日2時間以上スクリーンを使用する成人は、脳内の灰白質容積が減少している
脳への悪影響に加え、過度なスクリーンタイムは、目の問題、睡眠不足、腰痛にも関連している。携帯電話への執着が心や体に与えている影響は、かなり悲観的なものとなっているというのだ。
「受動的なスクリーンタイムは、脳にとっては砂糖を食べるようなものです。それは「おいしい」ので、すぐに食べたくなりますが、実際には栄養は摂取できていません。脳に栄養を与えていないのと同じです」と、レフラー氏は結論付けている。
朝、スマホを見る代わりにすべきこと
神経科学の専門家が、スクリーン使用を健康的な範囲に抑えるための最優先の推奨策として挙げているのは、まさにベゾスの「1時間ルール」だ。専門家は、朝の最初の1時間を、次のようなメニューに置き換えることを推奨している。レフラー氏は「スクリーンタイムではなく、ライフスタイルの医療的選択を反映した朝の習慣を意図的に実践することで、一日をポジティブな調子で始め、脳の健康と認知機能の向上をサポートすることができる」と話している。
運動 / 友人や家族に電話する / 健康的な朝食を準備する / 瞑想する / 音楽を聴く / 感謝のリストを作成する / 本を読む / 屋外で時間を過ごし、朝の光を浴びる
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