ロングアイランドにクジラ死体 水質改善で個体数増加

 ロングアイランドのウエストハンプトンの海岸に5日、体長37フィート(約11メートル)のザトウクジラの死体が打ち上げられているのが見つかった。ニューヨークポストが11日、報じた。
 記事によるとニューヨーク周辺の海洋は水質が改善され、エサとなる小魚も増えているため、アシカやクジラ、イルカ、サメなどが頻繁に目撃されている。クジラ観察のツアーを運行するゴッサムホエールによると、クイーンズ区ロッカウェー沖では昨年クジラが167回目撃された。2014年には105回だったという。
 ニューヨーク州周辺に漂着するクジラの死体も増えている。同紙が米海洋大気庁(NOAA)のデータとして報じたところによると、2009年から13年に州で確認したのは22頭だったのが、14年から18年は41頭に倍増。同区ブリージーポイントはクジラの死体の漂着が多発し、昨年は2頭が見つかった。昨年9月には同区ジャマイカ湾でも、沖に浮かんでいたクジラの死体が引き上げられている。
 記事によるとアシカは、打ち上げられても生存率が高く、保護団体などが保護に大わらわだ。ロングアイランドで保護に当たるリバーヘッド財団に寄せられた保護要請の電話は先月だけで872件。昨年同月の465件から急増した。同財団のマキシーン・モンテロさんは同紙に「アシカを追ってサメが岸に近づいてくるから要注意」と呼び掛けた。