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ニューヨーク市民5人に1人が鉛に汚染された水道水を飲んでいる可能性があることが、環境保護団体などの報告書で明らかになった。約90万世帯、住民の21%に当たる人が、鉛や鉛の恐れがある水道管がある住居に住んでいると指摘している。
鉛製の水道管が最も多いのはブルックリン、マンハッタンの両区で、それぞれ46%と44%と推定される。ブロンクス区では、全体の約4分の1に当たる住居で鉛を確認。スタテン島最北部のポート・リッチモンドでは、ニューヨーク市全体で鉛の水道管が最も集中しており、約61%に上っている。
鉛は、水がパイプを通る際にパイプから水に溶け出す恐れがある。強力な神経毒性を持ち、粉ミルクを飲んでいる乳幼児、幼児に行動障害などを引き起こす可能性がある。成人に対しても、高血圧や腎臓障害など深刻な被害をもたらすとの見方がある。報告書の共同執筆に当たったジョーン・マシューズ氏は「鉛に安全なレベルはない」と警鐘を鳴らす。
ニューヨーク市は1961年、鉛製の水道管設置を禁止し、86年には全米でも禁じた。ただ、既存の鉛製水道管は依然として使用されているのが実態だ。ニュージャージー州のニューアーク市は2019年以降、3年間かけて鉛製の水道管約2万3千本を交換した。(18日、ガーディアン)
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