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社会的・経済的な要因が重なり、アメリカで持ち家率や結婚率、出生率が急低下する中、経済学者らは、若年層が大人になるにあたって苦労を強いられていると警鐘を鳴らしている。とりわけ、30代を迎えるアメリカ人を中心に、世代全体が遅れをとっているとされる現状を鑑みると、こうした研究者がこれまで「遅滞」と称していたものが、永久に発達が止まった状態のように見え始めている。ウォール・ストリート・ジャーナルが昨年末、レポートした。

保守系シンクタンクの家族問題研究所は、若年成人の3分の1が結婚しないと予測。これに関連し、ピュー・リサーチ・センターの調べに対し、子どもを持つ可能性がないと回答した50歳未満の子どもがいない成人は、2018年の37%から、23年は47%と10ポイント上昇した。実際のところ、30代が厳しい経済状況に直面しているのは間違いない。彼らの多くは大不況の真っただ中での就職を余儀なくされた上、両親と同居することで大不況を乗り切った。そして現在、ここ40年間で最も厳しい住宅市場に直面している。
アメリカ労働省によれば、フルタイム労働者(35~44歳)の賃金中央値は、2000年から2024年の間に16%上昇。彼らの親が同じ年齢だった当時と比べても、経済的に恵まれているのが実情だ。とはいえ、今を生きる若年層の中には、将来に対し悲観的な見方をする人が少なくない。その背景について、エコノミストは「気候変動の他、政治の二極分化、AIなどに向けた憤りの高まりが、未来をより不確実なものにしている」と指摘している。
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