2025年4月25日 DAILY CONTENTS 2025年の特集 4月:教育特集号 SPECIAL

【NY便利コラム】「子どもの習い事」 選定ポイントや開始時期、おすすめなど気になるアレコレ

日本人学校や補習校が始まる4月は、日本人にとっては新しい学年の始まりです。一方、アメリカの小学校は6月末までなので、4月下旬頃から1年間を締めくくるイベントがいくつか開催されます。地域にもよりますが、運動会、授業参観、学芸会などを開催する小学校が多いです。

この時期に子どもの習い事の年間スケジュールを組み立てることをおすすめします。日系の教育機関とアメリカの小学校の年間スケジュールは既に公表されていますので、それらを照らし合わせてスケジュールを組み立てることで、季節に応じたアクティビティーを予定できます。

また、時間に余裕があるので、サマーキャンプやプログラムを利用して、子どもに合う習い事かを見定めることもでき、9月の新学期をスムーズに迎えられます。

Photo: Unsplash / Bhong Bahala

基本情報と探し方

習い事の種類にもよりますが、現地の習い事は基本的に3カ月タームが多いです。一般的には1~3月、4~6月、9月中旬~12月クリスマスまでです。7月と8月はサマーキャンプやサマープログラムがあるため一部を除いて通常スケジュールでの開催はありません。その他、入会金などの初期費用がかからない場合が多く、その場合は月謝ではなく1タームを一括で支払います。

習い事の探し方については、口コミがいちばんです! 子どもと同じ学校に通う友だちの保護者と情報を共有して、評判の良い習い事を見つけましょう。また、学校の通学路に習い事の告知ポスターが期間限定で貼り出されていることもありますので、こまめにチェックしましょう。SNSやインターネットでは「街の名前+recreation」で検索すると、さまざまな習い事が出てきますし、Facebookの地域ページでも情報を得ることができます。

日系の習い事

ニューヨークでは日本人の先生による日本語での習い事は、実はたくさんあります! 渡米前は日本語での習い事なんて難しいんじゃないか…と不安に思う方もいらっしゃると思いますが、個人で小さな教室を開講されている方もいらっしゃいます。

日本人の家庭ではピアノや空手、書道などが人気です。書道についてはアメリカの場合、現地校では、文字をきれいに書くことにあまり重きを置いていない先生が多く、鉛筆の持ち方を日本の学校のように丁寧に教えてくれません。日本の小学1年生で習う漢字の書き順や、止め、はねなどはなるべく低学年のうちに習得させてあげたほうが良いでしょう。

またピアノは日本人の先生に限らず現地の習い事でも見つけられます。その場合、音符の読み方が異なる場合があります。日本で取り入れられているド・レ・ミはイタリア式で、アメリカはアルファベットで読みます。これは先生や教室で異なりますので、入会前に確認しましょう。日本人におなじみの習い事でもニューヨークの場合は開催場所や時間が限られています。日本人の先生を希望する場合は、仲良くなった日本人のお母さん方から紹介してもらったり、SNSなどで探すとよいでしょう。

次に日本の学習についてです。最近ではオンライン形式も充実していて、タブレットやzoomを使用するなど、各社さまざまな工夫があります。サクセスアカデミーなどはよく聞きますし、一部の塾ではオンラインでライブ受講できます。日本から海外に郵送してくれるサービスとしては、進研ゼミ海外受講やZ会などです。

Z会
https://www.zkai.co.jp/home/kaigai

サクセスアカデミー
https://www.successacademyworld.com

進研ゼミ
https://www.benesse.co.jp/zemi/kaigai

ローカルの習い事

Kumonは日本人だけでなくアメリカ人にも人気の習い事です。教室によっては日本語の国語を受講できますが、基本的には全て英語で問題が作られています。算数は基礎力を身に付けることができます。リーディングは英語のフォニックスを習得できますので、子どもが英語の本を積極的に読むようになったという話をよく耳にします。

その他の英語学習として、チューターも人気です。これは日本の家庭教師にあたります。個人契約、またはチューターを専門に派遣している会社などさまざまで、料金も地域や先生によって差があります。

近くに住む高校生や大学生のお兄さんお姉さんと一緒にお勉強をするカジュアルなものから、プロの講師が学校で行われる保護者面談にも付き添い、細かく子どもの勉強をアシストする本格的なものまであるので、ネットで検索することはもちろん、現地のママ友や日本人の知り合いからおすすめのチューターを紹介してもらうとよいと思います。

Photo: Unsplash / FRANCESCO TOMMASINI

スポーツの習い事は、男女問わずどの学年の子どもも積極的に習っている印象です。バスケ、サッカー、テニスなどのポピュラーなスポーツはニューヨーク市が運営する無料チームがあります。それ以外にも地域が運営するスポーツチームがあり、良心的な価格で始められます。地域が運営するスポーツチームは、子ども同士が同じ小学校の生徒だったり、家が近所だったりする場合があるので、友だちができやすいのもメリットの一つです。

その他、ジムナスティック、バレエ、ダンスなども習っている子どもが多い印象です。人気の教室は登録開始5分で満員になってしまうので、入会したい教室が決まったら早めに登録しましょう。満員になってしまった場合、ウェイティングリストに名前を入れることはもちろん、定期的に電話で問い合わせてみるとよいでしょう。

Kumon 
https://www.kumon.com

習い事選びのポイント

まずは子どもが好きそうな習い事をリストアップしましょう。スポーツの場合、春・夏は屋外スポーツ(野球、サッカー、ラクロスなど)秋・冬は屋内スポーツ(バスケ、テニス、ダンスなど)を1年間でバランス良く登録できるよう組み合わせます。ニューヨークの冬は寒く、日本のように気軽に外遊びができません。秋・冬シーズンの屋内スポーツは子どもが思い切り体を動かすことができる重要な機会です。

子どもが初めて挑戦する習い事については、7月や8月にサマーキャンプや短期プログラムがないか調べてみるのもよいでしょう。お試しで受講し気に入った場合、9月から通常クラスに入会します。

また、日本の習い事のように体験授業などがオフィシャルに設定されていることは少ないです。直接オフィスに連絡し体験または見学をお願いすると、ほとんどが快く受け入れてくれます。水泳やジムナスティックは見学のみの場合が多いですが、実際に子どもを連れて行き、教室の雰囲気はもちろん、更衣室やシャワールームなども確認しておくのがおすすめです。

無事に習い事の登録が済んだら、自動継続されるか、またはシーズンごとに再登録が必要なのかを確認しておきましょう。また、日系の習い事は現地の習い事と開始時期が異なります。多くの日系学習塾は2月、3月から新しい学年の授業が始まるので、曜日や時間がその時期から変更となります。現地の習い事とダブルブッキングしないよう、時間に余裕をもってスケジュール調整をすることをおすすめします。

RELATED POST