2025年4月28日 NEWS DAILY CONTENTS

2000年代のトレンド “クロッグ” がNYで再流行、なぜ? 背景には「不安定な時代の兆候」

スリッパタイプのクロッグ(イメージ画像)

ニューヨークで今、クロッグが再流行している。ファッション専門家たちは「不安定な時代であることを示すもう一つの兆候」ではないかと注目している。ゴッサミストが15日、伝えた。

スリッパタイプのクロッグ(イメージ画像)

TikTokで#clogtokと検索すると、木底の靴に夢中な人たちの新しいハッシュタグが現れ、レビューなどの動画で埋め尽くされている。人気ぶりを反映してクロッグに力を入れるブランドも増加。中でもクロッグマニアに人気なのがニューヨーク発ブランドのNo. 6だ。No. 6は2005年にノリータで創業。またたく間に人気オンラインブランドへと成長し、現在もクロッグのブームに乗っている。

創設者のカリン・ベレソンさんは、直近の数カ月で売り上げが急増したが、数年前から徐々に増加傾向にあったとして、「潜在的な不況、感染症の流行、終わりの見えない戦争など、負の連鎖の中で人々は癒しや快適さを求めているのではないか」と分析する。「クロッグは郷愁を感じさせるけど古臭くない。それに今はファッションをアピールしているように見られたくないの。(こんな時代に)誰も派手に見られたくないでしょ」

「クロッグは歴史的に、経済的または政治的な混乱の時代に流行してきた。この靴の実用性と耐久性は、特に不安定な時代において着用者に安定感を与える」と説明するのは、パーソンズ・スクール・オブ・デザインで講師を務めるラケル・ラネリさん。NYUのラグジュアリーマーケティング専門家、トムアイ・セルダリ博士も「経済的不確実性の現在において、クロッグが再び注目されているのは当然のこと。今は『もう一つの市場崩壊』直前の兆候がある」と警告。クロッグは「不況の脅威を乗り切るために人々が必要とする実用性を示している」と指摘する。

クロッグは第二次世界大戦中のアメリカで初めて登場し、1960年代後半から70年代にかけての公民権運動やベトナム反戦運動、カウンターカルチャーブームとともに大流行した。その後、90年代の経済不況期と2008年以降の時期にも再流行した。

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