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帯状疱疹ワクチンが、高齢者の認知症リスクを低下させる可能性があることを複数の研究が示している。ウォール・ストリート・ジャーナルが23日、伝えた。

オーストラリアの最新の研究によれば、70代と80代のゾスタバックス(Zostavax)の接種対象者は、対象外者と比べ追跡期間中の7.4年間で認知症と診断される確率が1.8%低かった。スタンフォード大学の研究チームが今月発表した、英ウェールズで約30万人を対象に行った7年間の追跡調査では、ワクチン接種者は未接種者と比べ認知症の発症リスクが20%低かった。オックスフォード大学の最近の研究では、シングリックス(Shingrix)がゾスタバックスよりも強い予防効果を有する可能性を示唆。ワクチン接種後6年間で、シングリックス接種者はゾスタバックス接種者よりも認知症と診断されるリスクが18%低かった。
帯状疱疹ワクチンが認知症の発症を抑制するメカニズムについてはまだ分かっていないが、①認知症の原因となる炎症を脳に与える帯状疱疹ウイルスの活性化を、ワクチンが予防する ②ワクチンが免疫機能を強化し、神経疾患の発症を遅らせる―といった二つの説がある。その効果が特定の年齢層に限定されるのか、若年層にも同様の効果があるのかなどについても不明で、障害を引き起こす疾患の発症を遅らせるだけの可能性もある。
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