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SNSで健康促進を唱える若者の投稿が人気を集めている。「クランチー(健康志向)ティーン」と呼ばれ、インフルエンサー化。ただし、アドバイスに科学的根拠がなく偽情報や過度に単純化した内容を含んでおり、専門家からは懸念の声が出ている。ニューヨークタイムズが5日、伝えた。

超加工食品を批判し、初乳サプリを推奨するボストンの高校3年生、アバ・ノエさんのインスタグラムにはフォロワーが2万5000人。ヨウ素添加塩は「有害」、フッ化物は「毒」と断じている。その投稿には「無害」化粧品やフッ化物無配合の歯磨きチューブの広告が入っている。
アイオワ州在住のアニカ・ズーデさんは16歳。スーパーマーケットで売られているスナックやパーソナルケア商品を批判するビデオのフォロワーは4万人だ。ジェローを病院で出すのは「病気を長引かせるため」とする自称 “大の陰謀論者”。シリアルと自閉症を結びつける根拠のない主張をしたこともある。
こうしたクランチーティーンのアドバイスの出どころはオンライン情報。ロバート・F・ケネディ・ジュニア連邦厚生長官の「アメリカを再び健康に」運動の提言を繰り返したものも多く、医療専門家や栄養士、教育関係者は懸念を示す。例えば、自分のボディーイメージに意識過剰気味のティーンは、タンパク質の摂取量を減らすなどの行動に駆られていく。ジョンズ・ホプキンス小児科病院のジャスミン・リース医師は「必要な栄養素欠乏に陥る」と警鐘を鳴らす。
オーストラリアの栄養士、ダニエル・シャインさんも摂食障害のティーンはこうしたSNSの投稿を見て「ストレスや不安感、罪悪感が増す」と指摘。「恐怖心を煽るセンセーショナルなオンライン情報ではなく、有資格の専門家の意見を聞くべきだ」と忠告している。
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