結婚式には、「白いドレス」や「サムシング・ブルー」など多くの伝統や色のルールがあるが、その中でも特に厳格に守られてきたのが「白いウェディングケーキ」かもしれない。教会での簡素な結婚から豪華な披露宴まで、白いケーキは欠かせない存在となっている。では、なぜ白なのか? そこに込められた歴史と意味について、アメリカのグルメ専門コミュニティサイトチョウハウンドが紹介している。

◆ 白いケーキのルーツとは
最も初期の白いブライダルケーキは、17世紀のイギリス料理本に登場する。その後、ヴィクトリア朝時代に入ると、白砂糖や白いアイシングなど白さは「富と社会的地位の象徴」として重宝されるようになる。
当時は白砂糖が高価で入手困難だったため、真っ白なケーキは贅沢の象徴だったのだ。さらに、白は純潔や清らかさを象徴する色とされ、ヴィクトリア女王の結婚式から「白いドレスと白いケーキ」は広まった。
◆ 昔の結婚式は「ミートパイ」が主役だった?
現在のような層になったケーキや甘いスイーツは、比較的新しいもの。17世紀の英国では、肉やスパイス、貝が詰まったパイが定番の婚礼料理だった。その後、砂糖が一般的に流通するようになり、現代のようなウェディングケーキが定着した。
◆ 今は「白」にこだわらない時代へ
結婚式業界は、伝統に根ざしているとはいえ、近年はいろいろとカスタマイズの幅も広がっており、ケーキにもそのトレンドはみられる。例えば、かつての伝統だった「グルームズケーキ(新郎ケーキ)」を復活させる人もいる。これは白くない。フルーツケーキやチョコレートケーキ、アルコール入りの濃厚なケーキなど、より個性豊かな ”白くない” ケーキだ。
ウェディングケーキが白なのは、上記のような歴史的・文化的な背景があるが、自分たちのスタイルに合わせて「もう1つのケーキ」や「非伝統的なデザイン」に挑戦するのも素敵な選択だ。幸せの形は、ひとそれぞれ。ケーキのスタイルも多ければ多いほど、幸せの形も増える。
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