レストランやレジで受け取る感熱紙のレシート。その一枚に、健康リスクが潜んでいることが分かった(出典:アメリカのグルメ・料理メディアFood&Wine)。

米・環境保健センターが発表した調査によると、感熱紙に使用されている化学物質「ビスフェノールS(BPS)」に10秒触れただけで、カリフォルニア州の安全基準を超える可能性があるという。
BPSは、以前から問題視されていた「ビスフェノールA(BPA)」の代替物質として多くの企業が使用しているが、ホルモンの働きを妨げる「内分泌かく乱物質」として、BPAと同様の健康リスクを持つ。特に妊婦や子どもなど、影響を受けやすい人々にとって注意が必要だ。
環境保健センターはサブウェイ、マクドナルド、ウォルマートなど90以上の企業に対して、BPSを含まない安全なレシート用紙への切り替えを求め、法的措置も進めている。従業員には手袋の着用を、来店者にはレシートの辞退を勧めている。
こうした物質への短期的な接触で体調を崩すことは少ないが、日々の積み重ねが健康リスクを高める可能性がある。特にレジ係や飲食店スタッフのように頻繁にレシートを扱う人にとっては、長期的な影響が懸念される。
対策としては、以下が推奨されている。
◆ レシートをできるだけ受け取らず、必要な場合はアプリやメールでのデジタル保存を選ぶ。
◆ レシートに触れたあとは、石けんで手を洗い、ハンドサニタイザーの使用は避けるようにする。(多くのハンドサニタイザーは、BPAやBPSの皮膚吸収を高める可能性があるため)
◆ レシートは、食品が入った袋やバッグの中に保管しないようにする(他の物品に、BPSが広がる可能性があるため)。保管が必要な場合は、封筒や専用のポーチに入れて保管する。
◆ 頻繁にレシートを扱う仕事をしている人は、手袋を着用する。
編集部のコメント
最近、お店でもSquareを導入しているからか、電子レシートを受け取る機会が増えてきた。これが地球のためだけでなく、健康のためにもなるとは。会社の経理も、早くペーパーレス化を実施しないと。業務の効率化にもつながるし。
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