2013年10月25日 NEWS

デ・ブラシオ氏の優勢続く 教育、住宅、貧富の差が争点

 次期ニューヨーク市長選挙が目前に迫る中、事前の世論調査で、民主党代表のビル・デ・ブラシオ候補に人気が集まり、他の候補者を大きく引き離していることが分かった。有権者は特に、教育改革、住宅問題、貧富の差の解消などの分野で、デ・ブラシオ氏の手腕に期待しているようだ。
 同氏の支持率は64%と、対立候補である共和党のジョー・ロタ氏の23%に大きく差をつけている。ただし、デ・ブラシオ氏を支持する人の多くは、当選後に同氏の公約が守られるとは考えていないようだ。
 特に、公約の目玉である富裕層への増税については、支持者の間で実現を疑問視する意見が多い。同氏は年収が50万ドルを上回る高所得者に対して税率を引き上げるとしているが、実施には市議会での合意が必要となる。これについて、「実現は難しいと思う」と答えた人の数は約半数に上った。
 また、全体的に有権者が高い関心を示しているのは経済と雇用、公教育、低所得者および中間層のための住宅環境の整備の3つの分野だった。 
 これらの分野に関心を持つ有権者の大半がデ・ブラシオ氏を支持しており、ロタ氏の支持者は犯罪と治安により高い関心を示していることも明らかになった。
 ニューヨーク市警察庁(NYPD)による職務質問法「ストップ・アンド・フリスク」については、デ・ブラシオ氏が主張する制度改正に賛成する人は全体の58%で、ロタ氏が唱える現状維持を求める人は19%だった。
 また全体の傾向として、現ブルームバーグ政権からの方向転換を望む声が大半を占めていることも分かった。

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