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欧州連合(EU)は今月12日から、新たな出入国管理システム「出入域システム(EES)」の導入を段階的に開始し、2026年4月までに全面運用を予定している。これにより、日本人とアメリカ人を含む旅行者は、ヨーロッパの多くの国に入出国する際、生体情報の提供が義務付けられる。旅の情報サイト、ザ・ストリートが8日、伝えた。

EESは、パスポートへのスタンプに代わるもので、入国・出国データを電子的に管理する仕組み。指紋のスキャンや顔画像の撮影に加え、氏名や生年月日、旅券番号などのパスポート情報も収集する。対象は、短期ビザ保持者およびビザ免除国からの旅行者。
導入国は、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、スウェーデンなどシェンゲン圏のほぼ全域を含む。
目的は国境審査の近代化と安全性の向上で、スタンプ式では把握しにくかった滞在日数を自動的に管理し、不法滞在や不正入国の防止、身分詐称や偽造旅券の検知に役立てる。 EESの本格稼働により、欧州への渡航手続きは今後数カ月で大きく変わる見通しだ。
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