タイムズスクエアが24時間の美術館に！？ハローキティのリュックを背負った馬の彫刻が面白い

文化/アートイベント

タイムズスクエアがまるごと24時間美術館に。巨大なピンクの馬車が展示され、夜には幻想的な映像作品が3分間だけ巨大スクリーンに映し出される。どちらもシカゴを拠点に活動するアーティスト、イヴェット・マヨルガ（Yvette Mayorga）だ。

◆ キュートすぎるピンクの馬車

10月15日～12月2日まで、タイムズスクエアに展示されるのは、長さ約9メートルの巨大なピンク色の馬車型彫刻「マジック・グラスホッパー（Magic Grasshopper）」だ。なんと、馬はハローキティのリュックを背負っている。車輪は金色に輝き、側面には移民の旅を描いた絵画的なシーンが展開する。

イヴェット・マヨルガ（Yvette Mayorga）の作品で、植民地主義、女性労働、移民の物語を甘美な装飾の中に織り込み、「アメリカン・ドリーム」への希望と問いを提示している

タイトルの「グラスホッパー（Grasshopper）」は、メキシコ・シティの「チャプルテペック（Chapultepec／バッタの丘）」に由来。かつてアステカの聖地であり、後にヨーロッパの宮廷文化を移植したメキシコ帝国の城が建てられた場所でもある。マヨルガはその土地の記憶を通して、メキシコとヨーロッパ、植民と移民の歴史を一つの馬車に重ね合わせている。

◆ 3分間だけタイムズスクエアがピンクに染まる

10月中は、毎晩11時57分から午前0時までの3分間、タイムズスクエアのビルボードがイヴェット・マヨルガの作品が映像となって映し出される。キャンディ色にとける夢「PLEA$URE GARDEN$」という作品は、ストップモーションアニメーションによって、彼女の代表的モチーフである、フェイクフロスティング、花、ネイルチャーム、スマイリーフェイスなどが動く映像作品だ。キャンディのような色彩と質感の中に、欲望・記憶・アイデンティティといったテーマが織り込まれている。

文・写真／藤原ミナ

Magic Grasshopper & PLEA$URE GARDEN$

期間
・Magic Grasshopper（馬車の展示）
開催中～12/2（火）
・PLEA$URE GARDEN$（夜の映像作品）
開催中～10/31（金）11:57PM-12:00AM 3分間
場所
Broadway Plaza, between 46th & 47th St.
公式サイト
https://www.timessquarenyc.org/arts/tsq-arts
インスタグラム
@tsqarts