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身の回りで“メイド・イン・USA”の文字を見かける機会は少なくなったが、全米一物価が高いといわれるニューヨークでは“メイド・イン・ニューヨーク”にこだわる業者が、誇りを持って今日もビジネスを続けている。
1898年創業の「ワークスマン・サイクルズ」は、現在クイーンズ区オゾンパークの工房に60人の職人を抱え、自転車、配達用カート、三輪自転車の組み立て販売を行っている。社長のウェイン・ソーシン氏は「規制が緩く賃金の安い海外へ拠点を移した業者は多いが、ニューヨークで製造することに職人たちは誇りを持っており、移転は考えなかった」と語る。
同社の職人の中には親子2代で勤める人もおり、彼らの愛社精神の強さもこれまで地元で営業を続けてこられた理由のひとつだという。
また北米で唯一の木製ボタン製造業者である1939年創業の「ボタンウッド・コーポレーション」では、ブルックリン区ウイリアムズバーグの製造所で創業当時からの機械がまだ現役で活躍している。2代目オーナー兄弟のスティーブ・ホフマン氏とデニス・ホフマン氏は「会社のウェブサイトには、顧客から地元で製造していることに対する賞賛が常に寄せられている」と話す。
両社で働く人たちは皆「町を歩いていて、自分たちが作った物を見かけるととても誇らしい気持ちになる」とニューヨークでモノ作りを続ける理由を話している。
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