2020年3月11日 NEWS

捜査への協力頑なに拒否 エプスタイン事件で、アンドリュー王子

 未成年の少女への性的搾取などの容疑で起訴され、勾留中に自殺したジェフリー・エプスタイン被告と親交があった英王室のアンドリュー王子が、捜査への協力を拒み続けている。マンハッタン区連邦地区検事局のジェフリー・パーマン地区検事が9日、明らかにした。各メディアが同日報じた。
 王子は昨年末、英BBCテレビのインタビューで、エプスタイン被告との長期にわたる関係について弁明。しかし、自身が不正な性的行為に関与していたことを否定する言葉は説得力に欠け、被害者への同情も感じられなかったとして非難が殺到した。直後、王子は全ての公務から引退すると発表。英王室全体の評判や王子が関与する慈善事業に影響が出ることを懸念したものとみられている。
 王子は当初、「要請があれば捜査に協力する」との公式声明を発表していたが、マンハッタン地区検事は今年1月、王子が捜査に協力していないと発表していた。今回の発表でバーマン地区検事は、王子が捜査への協力を頑なに拒否しているため、別の手段を検討していると明らかにした。
 検事局は、捜査に非協力的な者に対し重要参考人召喚状を発行し証言を求めることができる。召喚に従わない場合は、証言を強制する令状の発行を裁判所に請求できる。ただし、対象人物が国外在住の外国人の場合は実行が困難で、特に王室の一員の場合は、連邦政府が英国政府に王子を重要参考人として引き渡すよう要請する特別な手続きが必要になる。

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