NYのホテル、復活の兆し見せる
コロナ前よりも営業利益増加
パンデミックで大打撃を受けたニューヨークのホテルが復活の兆しを見せている。観光客や出張者が激減し、数千もの客室を持つホテルがいくつも閉鎖となったが、2023年1~7月の営業利益は、コロナ前の19年同時期と比べ、8.4%増えた。
「すべてを総合すると、ホテルビジネスは短期的にはかなり明るいと思う。そう遠くない過去には、かなり暗い日々もありましたから」。市内最大のホテルオーナーの一人、リチャード・ボーン氏は振り返った。パンデミック初期、感染拡大が続いた都市部を離れた人々が訪れたリゾート地が繁栄した一方、大都市に人が戻るまでには長い時間を要した。債務不履行に陥ったホテルオーナーもおり、ホテル市場は24年まで回復しないとの見立てもあった。
現在の活況は、稼働率はコロナ前よりも7%ほど低いが、宿泊料金の上昇が寄与している。背景には、観光客の回復に加え、移民受け入れに伴う市からの需要がある。統計によれば、8月の平均宿泊料は1泊260ドルにのぼり、19年同月よりも約17%高騰。8月の宿泊価格としては、08年以来最も高額だった。今年のニューヨーク市への観光・ビジネス訪問者数は6330万人の見通し。19年の6660万人には及ばないものの、来年は19年を上回るとみられている。(19日、ウォール・ストリート・ジャーナル)
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