市民の食生活が改善 トランス脂肪酸の使用禁止が奏功

ニューヨーク市では市民の肥満を防止し健康を維持することを目的に、レストランなど飲食店でトランス脂肪酸の使用が禁止されているが、これを受け市民の食生活が改善されていることが判明した。

 市保健局(DOH)と米内科学会が発行する医学学術雑誌アナルズ・オブ・インターナル・メディスンの研究によると、同条例の施行後、ランチ一食につき、レストランでは平均2.4グラム、ファストフード店では3.8グラムのトランス脂肪酸の使用料が減ったことが分かった。

 トランス脂肪酸はさまざまな疾患のリスクを高めるほか、全米で主な死亡原因とされている心血管疾患に繋がるとして2007年、ニューヨーク市が全米で初めて外食産業での使用を禁止した。ニューヨーク大学(NYU)心血管疾患予防センターのホワード・ウェイントラウブ医師は、長年にわたるトランス脂肪酸使用禁止条例の支持者であり、この結果を喜んでいる。ウェイントラウブ医師によると、トランス脂肪酸は悪玉コレステロール(LDL)を増やし、善玉コレステロールを減らす働きがあるため、「体からトランス脂肪酸を取り除く薬はないので、一度取り込んでしまうと危険だ。唯一自分でできることは、摂取しないこと」と警告する。

 医学専門家らはさらに、トランス脂肪酸を減らすことは健康的なライフスタイルを維持するための一因に過ぎないとし、食生活を多角的に見直すことが真の健康増進に繋がるとしている。