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米国内の白人と黒人の資産格差が25年間で3倍近くまで拡大したことがこのほど、ブランダイス大学の研究によって判明し、米経済に与える影響が懸念されている。
同研究では、25年間にわたり白人と黒人の資産を調査した。
その結果、2009年の時点で白人世帯の平均資産は黒人世帯よりも23万6500ドル多く、1984年の8万5000ドルのおよそ3倍まで膨れ上がった。
研究チームによると、格差拡大の主な要因として、持ち家の所有状況が挙げられる。白人は親族から資金支援を受ける世帯が多いため、黒人世帯よりも平均8年早く持ち家を所有できるという。
また黒人は就職や昇給、福利厚生などにおいて差別を受ける傾向があることも否めない。白人のように収入を貯金や投資ではなく緊急用の資金に回さざるを得なく、収入が1ドル増加するごとに白人の資産が5.19ドル増えていくのに対し、黒人は69セントしか貯蓄できないという結果も浮き彫りとなった。
その上、財産相続の状況にも差がある。白人が相続を受ける確率は黒人の約5倍で、その金額も平均10倍多くなっている。さらに、大学卒業率も人種間で大きな差が見られ、医師や弁護士などといった高給専門職に就く割合も白人が圧倒的に多い。大学卒業時にローンを抱える白人は64%であるのに対し、黒人は80%であった。
同結果を受け、首席研究者であるトマス・シャピロ氏は、「このような資産格差が広がり続ければ、米国経済の成長は止まる」と指摘し、全ての米市民が住宅を所有したり、融資を受ける際に平等な扱いを受けられるような公共政策を打ち出す必要があると解決策を提案した。
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