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昨年1年間のニューヨーク市民の死亡原因について、他殺による死亡者数が50年ぶりに自殺者の数を下回ったことがこのほど、明らかとなった。また他殺で亡くなるのは若い黒人男性が多いのに対し、自殺者は年齢の高い非ヒスパニック系白人が多いことも分かった。
ニューヨーク市警察庁(NYPD)の発表によれば、2012年の他殺による死者数は418人で、11年の自殺者509人を下回った。昨年の自殺者数は未発表だ
が、市当局によれば他殺被害者よりも少ない可能性が高いという。また、他殺による死亡者のうち84%が男性、60%が黒人で、27%がヒスパニック系だった。
コロンビア大学公衆衛生学部のサンドロ・ガエロ教授はこの結果について、「他殺率の差異は、地域的な要因が大きいことが読み取れる。裕福な人が突然殺される、というケースは少ない」と説明する。また、自殺者の人種的な偏りについては「はっきりと証明はされていないが、自殺の主な原因である鬱などの精神疾患は社会的マジョリティー層に多い。マイノリティー層は(ストレスなどを)内に秘めずに外に出すことが上手く、悩みとの向き合い方が異なることも原因として考えられる」としている。
なお、ニューヨーク市内での殺人件数は近年、減少傾向にあるのに対し、自殺者数は過去10年間で目立った推移はない。
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