2013年5月17日 NEWS

女性を鎖とリードで拘束か オレゴン監禁事件、栄養失調や床ずれも

 オハイオ州クリーブランドの民家で約10年間監禁されていた女性3人が見つかった事件で、被害女性のうち2人は深刻な栄養失調状態だったほか、聴覚の異常や関節の損傷などの身体的ダメージを受けており、長期にわたる治療が必要とされることが分かった。

 情報筋によれば、誘拐、監禁、強姦などの容疑で逮捕され、起訴されているアリエル・カストロ被告(52歳)が女性らを監禁していた自宅の地下室から、壁に取り付けられた鎖と天井から吊るされた犬のリードが発見された。被害女性3人のうちジーナ・デヘスースさん(24歳)とミシェル・ナイトさん(32歳)は、この鎖やリードにつながれたまま長時間にわたって頻繁に放置されていたとみられ、床ずれなどの跡が多数見つかっているほか、ナイトさんは首を曲げることができない状態だという。

 またカストロ被告は、自身の外出時には女性らの目や口など顔の大部分をガムテープで覆い、帰宅すると乱暴にテープを引きはがして女性の皮膚や髪に損傷を与えるなどの行為をくり返していたとされる。
 さらに女性たちに与える食事を制限していただけでなく、一人の女性に食事を与え、その様子を別の女性らに見せるなどしていたとされる。ナイトさんが5回にわたって被告の子どもを妊娠した際には、流産を引き起こさせるために何週間も食事を与なかったうえに、腹を殴るなどの暴力を加えていたことも判明している。

 女性らが監禁中にどのような関係性にあったかは明らかになっていないが、アマンダ・ベリーさん(25歳)がカストロ被告の子どもを出産した際には、ナイトさんが手助けをしたほか、デヘスースさんとナイトさんは被告の隙を見て入手した食べ物を分け合うなどしていたとされる。

 心理学の専門家は女性らのこのような関係について「戦時中の捕虜同士の関係に近いのではないか」と分析している。

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