太り過ぎの女性が妊娠前に肥満解消手術を受けることで、将来生まれてくる子どもの肥満を防ぐことができるばかりか、子どもの糖尿病や心臓病などのリスク要因を減らすことができるかもしれない—。そんな可能性を示す研究結果がこのほど、カナダで発表された。
さらに驚くべきことに、生まれてくる子どもの肥満に関連するさまざまな遺伝子が、母親が肥満解消手術を受けることで異なる働きをするようになることも分かった。これは、肥満を解消したことで母親の胎内における環境が変わり、胎児の遺伝子の調整スイッチともいえる化学物質に変化が生まれるためだという。
研究はケベック州ラバル大学のマリークロード・ヴォール教授らによるもので、肥満の女性から生まれた子どもと、同じ女性が肥満解消手術を受けた後に妊娠出産した子ども(つまり弟や妹)を比較する方法で行われた。このような研究は、世界初となる。
専門家は、手術が母親の生活に引き起こす変化が関係している可能性もあるが、初期の胎内の栄養環境が胎児の代謝機能の発達に影響を与えることは、生物学的に十分考えられるとしている。
米国では、妊娠している女性の半数以上が肥満と言われているが、妊娠中の過度な体重増加により生まれてくる子どもの肥満および糖尿病のリスクが高まることはあまり知られていない。妊娠中の体重増加は、妊娠時に標準体重だった人は25ポンド〜35ポンド(約11kg〜15kg)、肥満だった人は11ポンド〜20ポンド(約5〜9kg)を目安にすると良いという。
子どもの肥満リスクが減少 妊娠前の肥満解消で
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