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米国では近年、顧客がドレスなどの高価な服飾品を購入してパーティーなどで一度着用した後、小売店に返品する「ワードロービング」と呼ばれる詐欺行為が増加している。ニューヨーク市を本拠とする高級百貨店ブルーミングデールズはこのほど、このような詐欺を防止するため、商品に注意書を挟んだプラスチック製の黒いタグを取り付ける試みを開始した。
ブルーミングデールズはすでに、マンハッタン区59丁目にある本店などでこの新システムを導入、150ドル以上のドレスやコートなどを中心にタグが取り付けられている。タグは通常、目立つ場所に取り付けられており、これを取り外した商品については返品を受け付けない仕組みとなっている。
全米小売連盟(NRF)によると、昨年一年間でワードロービングの被害に遭った小売業者の割合は65%で、前年の61%から増加している。またその被害総額は、年間で約88億ドルに上るという。
ただし、顧客からは新たな返品ルールに対する戸惑いや不満の声も上がっており、簡易ブログサイトのツイッターでは「購入後にタグを外そうとしたら服が破れたので返品しようとしたが、拒否された」という体験談も投稿されている。
NRFはこの問題について、「詐欺被害の防止策と、質の高いカスタマーサービスを両立させるためには、高度なバランスが必要。取り締まりを強化しながらも、顧客と良い関係を築かなければならない」とコメントしている。
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