NY市のアパート中間価格が 過去最高に 高級物件が好調

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 ニューヨーク市の不動産価格について、第1四半期(1〜3月期)の統計が発表され、マンハッタン区のアパート(コンドミニアムおよびコープ)の中間価格が前四半期比で14%上昇し、過去最高の97万2428ドルに達したことが分かった。特に高級物件の売り上げが伸びたことが、中間価格の急増につながった。
 ニューヨーク市内のアパート売り上げは4四半期連続で好調で、報告書をまとめた不動産大手、ダグラス・エリーマンのミラー・サミュエルCEOによれば、今期は平均価格や1平方フィート当たりの価格など、ほぼすべてのカテゴリーで過去最高値を記録した。
 別の専門家によれば、同市内のアパートの住宅需要は過去に例を見ないほど高まっており、住宅在庫は歴史的な低水準を保っていることが価格上昇の背景となっているという。
 同四半期で売買された高級物件の中には、チェルシー地区にある5ベッドルームのペントハウス(5100万ドル)や、西18丁目沿いのウォーカータワー内のコンド(5090万ドル)などが含まれている。
 このほかにもコープや再販市場を含め、さまざまな規模の物件が活発に売買された。
 ただし、全体の売上高で見ると上昇率は前期比で0.3%に留まっていることから、専門家の間では「アパート価格の上昇傾向はこれ以上続かないだろう」という見通しが主流となっている。