すべてのものが創造の源
ニューヨークを代表する日本食レストラン「MORIMOTO(モリモト)」で、エグゼクティブ・シェフを務めるエリック・バテス氏。持ち前の優れた美的感覚と味覚バランスを駆使し、来店客を目で、そして舌で楽しませている。
「好きこそものの、上手なれ―。そうでありたいけど、ぼくはどちらかというとコツコツと努力を重ねてきたタイプの人間かな」と控えめに話す同氏は、18歳で飲食業界に飛び込んだ。19歳から9年間にわたり、フレンチの名店「ジャン・ジョルジュ」のグレッグ・ブライニン氏のもとで修業。その間、さまざまな事柄が原因となり挫折していった同志を数知れず見てきた。「食や料理が好きだからといって、必ずしもシェフとして成功できるわけではありません。でもぼくはラッキーなことに、素晴らしいシェフの元で料理の基本をしっかりと学ぶことができた。飲食業界で生き抜くためには、ビジネスと創造力、そして心のバランスがきっと必要なんです」
日々変わりゆくトレンド、新しいものに目がないニューヨーカー。そんな中で次々とメニューを考案していくことはそうたやすいことではない。だからこそバテス氏は、身の回りにあるすべてのものを創造の源にしてしまう。「何を創造するにしても、過去の経験や思い出などが鍵になります。時には食材、時には美しいお皿などに刺激され、斬新なアイデアが浮かび上がることもある。そう、五感で感じる食の可能性とでも言うのでしょうか」
これからの季節は、トウモロコシやピーチ、トマトにベリーなど、ローカルで採れた瑞々しい食材をふんだんに使い、日本と西洋のアレンジを融合させた料理に挑戦したいという。「これまで数えきれないほどの料理を手掛けてきましたが、完璧という言葉はまだまだ見当たらない。ぼくにとって〝食〟とは愛、栄養、勉強、暮らし、犠牲、創造、そして人生そのもの」
飽くなき探究心が、きょうもバテス氏を突き動かすのだろう。
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