あこがれの住所212 もっともNYらしい新コンド


 マディソン・スクエア・パークの角に現在建設中のコンドミニアムの住所が、もっともニューヨークらしい住所になるとしてニューヨーカーの間で話題になっている。
 開発事業専門家のアンドリュー・ゲリンガー氏は「誰もが一度はもってみたいと願う夢のような住所だ」と話す注目の住所とは〝212フィフス・アベニュー〟。かつてアナログ電話が主流だった頃、マンハッタンのエリアコードは212だったが、646に変わった今では幻の番号となっており、住所に212が付くということは長年マンハッタンに住んでいることを象徴するため、一種のステータス・シンボルとなっている。アパート建設担当のロバート・グラッドストーン氏も「誰かが212の番号を使っていると、コネがない限り今時使えない番号をどうやって得たのか知りたくなる」と述べるほど、212の人気度は高い。
 加えて、フィフス・アベニューという立地は国内外からのバイヤーを惹き付ける条件にもなる。ビルを購入したジョセフ・シット氏は「不動産の高騰を受けて購入を一瞬ためらったが、このビルの住所が決め手になった」と述べている。完成時にはペントハウスを含む48室のアパートが建設され、1平方フィート3000ドルほどで販売されるのでは、とみられている。