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8日、ニューヨーク市警察(NYPD)はニューヨーク州都市交通局(MTA)と協同で、利用者からのクレームを動画で報告できるシステムによって犯罪を取り締まっていくことを発表した。
利用者がこのシステムに動画でアップロードできるのは、乱暴な運転、バスや電車の不注意運転などMTA職員の問題を報告するもの。2013年9月より、MTAのウェブサイトにてクレームや問題を画像(写真)にて報告できるシステムを開始したところ、これが功を奏しており、これまでにおよそ1万枚の写真がMTAに送られたという。MTAの広報は、「(このシステムを導入することによって)われわれだけでは限界がある事件や事故を即時に発見し、現状を把握することに非常に役に立っている」と述べている。
特に、昨今急増している乗客による痴漢行為は、現行犯を逮捕することや目撃者の有無、決定的な証拠が必要な犯罪であるため、ほかの乗客からの写真や動画での問題報告は、NYPDによる取り締まりに一役買うことが期待されている。14年の9月から今週7日の水曜までに、MTAのウェブサイトには、412件の性的いやがらせに関する報告がなされており、警察が捜査に乗り出している。うち64人の乗客が痴漢行為などを撮影した画像を添付していたという。この8月には、システムに送られた写真を元に、NYPDが痴漢行為を繰り返していたブルックリン区在住の男を地下鉄D線で逮捕していた。
このシステムで、乗客は文句や問題だけでなく、MTA職員の優れた対応や“賛辞の決定的瞬間”を送ることもできる。できれば、よい報告だけを見たり聞いたりしたいのが、MTAの本音だろう。
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