フリマ主催者に詐欺疑惑 ヘルズキッチンで退店続く

 数あるフリーマーケットの中でも人気の高いヘルズキッチンフリーマーケットの主催者に、慈善事業詐欺や出展者への暴力疑惑が浮上している。
 ヘルズキッチンフリーマーケットはマンハッタン区西39丁目の9〜10番街で毎週末開催され、観光客などで賑わっている。市の条例では、フリーマーケットを開催するには地域密着型の非営利団体がスポンサーになることが求められ、アラン・ボスさん(76)は共同主催者とその弁護士とともに2012年、ヘルズキッチン基金を設立し、非営利団体としてニューヨーク州に登録した。しかし、記録によると同団体は利益を計上していなかったという。ボスさんは、同団体はことし米国税庁から非課税認定を受け、過去2カ月間に1255ドルを計上し、来年は地元のアーティストに助成金を提供する計画であると主張している。
 同マーケットの出店者らは一日に90ドルを主催団体に支払っているが、店主らからは「胡散臭い」などとボスさんに対する疑問の声が上がっている。また最盛期には170ほどの店が並んでいたが、約2年前に長年勤めていたマネージャーが退きボスさんが実務に関わるようになって以降、出店者が次々と去って行ったという。
 出店者によると、ボスさんが店のテーブルを蹴ったり、怒鳴ったり、また差別的発言をしているところが目撃されており、ボスさんの妻は暴行などで今年2回逮捕されているという。

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