いたずら目的で患者に全身麻酔 マウント・サイナイ病院の医師

 23日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、薬で意識がもうろうとした患者にわいせつ行為をはたらいた疑いで、今年1月に逮捕されたマウント・サイナイ病院の元医師が女性に投与した薬品が、モルヒネではなく全身麻酔薬だったことが分かった。
 1月12日午前10時半ごろ、右肩の痛みのため同院の救急治療室を訪れたニュージャージー州モントクレアに住む女性(29)は、看護師から鎮痛剤のモルヒネを投与された。その後、当時救急医だったデビッド・ニューマン被告(45)は、病院のガウン姿の女性にさらにモルヒネを与え、意識がもうろうとした女性の胸部を触った後、女性にわいせつな行為をはたらいた疑いが持たれていた。
 警察の取り調べに対し、同被告は当初「女性はモルヒネの影響下にあったため、勘違いしたのだろう」と供述していた。しかし、尿検査の結果、使用された薬品はモルヒネではなく、患者を直ちに無意識状態にする効果のある強力な全身麻酔薬、プロポフォールだったことが判明した。
 同被告はこの女性以外にも、3人の患者にわいせつ行為をはたらいた疑いで、マンハッタン区のニューヨーク州高位裁判所に第1級および第3級性的虐待の罪で起訴され、保釈金を払い釈放されている。