第七回 リサーチとコンサルのプロ「Christopher Vickrey」さん
毎月焼酎好きで有名な各業界の「プロ」をゲストに迎え、焼酎と言ったら「この一本 !」を選んでいただくこのコーナー。さらに焼酎にまつわる人生エピソードを焼酎ソムリエ大竹彩子とインタビュー形式で語っていただきます。焼酎のプロと各業界のプロの焼酎トークお楽しみください。
−−今回初めて米国現地のスペシャリストをお迎えします。MSA Partners社長のChristopher Vickreyさん(以下クリスさん)です! 米国で私が知っている中でもダントツの焼酎好きでいらしゃいますね。
クリス: ははは。そうだね、焼酎を飲まない日はあまりないかもしれない。
−−米国に生まれ育ちながら焼酎を飲むようになったきっかけは?
クリス: 日本に住んでいたことがあるけど、当時焼酎は浸透していなくて、日本人も皆ウイスキーを飲んでいた。「水割り」ってオーダーしたらそれはウイスキーの水割り。でも米国に帰ってニューヨークで働いた随分後に、日本の友人がお土産に焼酎をくれて、それが覚えている焼酎の最初の思い出かな。変わった陶器の瓶で、すごく気に入ったから空になってもしばらく部屋に飾っていたんだよね。そこには「下町のナポレオン」って書いてあった。「いいちこ」だね。それから日本に行くと、もう人々が飲むのはウイスキーではなく焼酎に移行していた。
−−ではそのいいちことの出会いがきっかけで麦焼酎を飲まれるのですか?
クリス: いや、8、9年ほど前からは芋焼酎のほうが人気でしょ? 私も今では芋焼酎専門かな。芋焼酎を好きになったころ、会社の近くに小さな焼酎バーがあったから頻繁に通って、そこに焼酎に詳しいバーテンダーがいて、芋焼酎にもいろいろな種類があるってことを教えてもらった。私の焼酎の世界を広げてくれた、それが今インタビューしてくれている彩さん(笑)。
−−照れますね。当時、日本人以外はほとんど焼酎を飲まない中で、私がお勧めした宝山(芋焼酎)を本当においしそうに飲んでくださったことを今でも覚えています。焼酎のどんなところがお好きですか?
クリス: 欧米のハードリカーに比べて強くなく、飲みやすい。仲間と食事をしながら飲めて、語り合えるところがすごくいい。だから私が友人や同僚と集まるのは決まって日系のお店。近年ニューヨークに居酒屋が増えて本当にうれしいね。
−−どんなときに焼酎を飲みたくなりますか?
クリス: 辛いときでも、うれしいときでも飲むよ。Enjoyしすぎて迷惑を掛けることもあるけどね(笑)。
−−では、リサーチとコンサルの「プロ」クリスさんの「この一本!」は?
クリス: 「薩摩宝山」。この薩摩宝山は宝山のメインブランドにもかかわらず提供する店が少ないからもっと流行らせたいな。普段はロックが好きだけど冬はお湯割りもいいよね。
−−本当に“通”でいらっしゃるクリスさんにとって、焼酎とは? What is SHOCHU in your life?
「薩摩宝山」
西酒造(鹿児島県) 原材料:薩摩芋、米麹
しっかりと芋を感じさせながら丸さを感じる飲み口の心地よさ。1845年の創業以来、伝統の味。
大竹彩子
東京都出身。2006年、米国留学のため1年間ミネソタ州に滞在。07年にニューヨークに移り、焼酎バー八ちゃんに勤務。13年10月に自身の店「焼酎&タパス 彩」をオープン。焼酎利酒師の資格をもつ。
焼酎&タパス 彩
247 E 50th St (bet 2nd & 3rd Ave)
212-715-0770 www.aya-nyc.com
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