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【29日付ABCニュース】2001年に起きた米同時多発テロの際に救助と復旧作業に従事し、健康を害した消防士や警官らのための医療補償法継続に尽力したニューヨーク市消防局(FDNY)元消防士レイモンド・ファイファーさんが、がん合併症のため28日、亡くなった。59歳だった。自身も8カ月にわたり復旧作業に当たり、09年からがんを患っていた。
同時多発テロ後、グラウンドゼロで作業に当たった人たちの間でがんなどの発症が多発、「ジェームズ・ザドロガ9.11健康補償法」はこれらの人を対象に医療および財政的支援の提供を定めたもので、連邦議会で同年12月、補償を90年まで延長する法案が可決された。ファイファーさんは、2015年10月1日に有効期限を迎え失効した同法の継続を求めてコメディアンのジョン・スチュワートさんらとともに、連邦議会に熱心に働き掛けていた。
ファイファーさんは16年1月、市庁舎でビル・デブラシオ市長によりその功績をたたえられている。14年に退職するまでの27年間FDNYに勤務したファイファーさんは生前、「勤務初日から引退するまでずっと刺激的で、制服を着るたびに誇りに思えた。素晴らしい人生だ」と語っていた。ダニエル・ニグロFDNY局長は同日、ファイファーさんを「真のファイターだった」と称賛した。

2016年1月、デブラシオ市長からファイファーさん(中央)に市民栄誉賞が贈られた(photo: Michael Appleton/Mayoral Photography Office)
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