2017年12月13日 NEWS DAILY CONTENTS

差別発言、消防士の資格なし NY市議会議長も抗議

 【11日付NY1】過去に差別的な発言をして物議を醸したニューヨーク市消防局(FDNY)の元救急隊員が、FDNYへ再入隊することを反対する運動が過熱している。
 サルバトール・カッサノFDNY前局長の息子であるジョセフ・カッサノさん(28)は、救急隊員として働いていた2013年にユダヤ人について差別的な発言をツイッターに投稿し、解雇された過去がある。そのため、市民の間で「人の命を救う職業に必要な道徳観が欠ける人間が、救急隊員になっていいのか」と抗議の声が高まっている。
 4日にはブルックリン区で抗議デモが行われ、デモを率いたナショナル・アクション・ネットワークの代表は、「火事の現場で黒人やユダヤ人の被災者か自分の命を選ばなければならなくなったとき、彼はどのような判断を下すのだろう」と問い掛け、「彼は信頼できる人間ではない」と切り捨てた。
 カッサノさんについてFDNYは、「消防士としての資格は十分ある」と評価しており、ビル・デブラシオ市長も「二度目のチャンスを与えるべきだ」と擁護している。
 しかし、反対の声は依然として強く、11日にはメリッサ・マーク=ビベリト市議会議長も抗議する事態にまで発展している。

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